2011年01月30日

戦国倶楽部オフ会で山城に登る

今日は戦国倶楽部の企画で岸和田へ、2011年最初の山城攻めとなった。朝七時の電車で丹波より集合場所の熊取に向かう、行程、約二時間、丹波は田舎である!今回の攻城地は、泉州千石堀城・根福寺山城、そして河内の烏帽子形城の三城。
千石堀城と根福寺山城は豊臣秀吉の紀州攻めに対抗した根来衆・雑賀衆が拠った城で、鉄砲による攻防のあとを刻んだところという。烏帽子形城は楠木正成が築いたといわれ、戦国時代は楠木氏の後裔甲斐庄氏が拠った城と伝えられるところだ。

千石-北城を見る 根福寺-切岸 烏帽子-眺望
左から :千石堀城址主郭から北城を見る ・根福寺城址の切岸 ・烏帽子形城址主郭からの眺望

千石堀城は目印となるはずの国立病院が撤去されていて、取り付き口を探すのに手間取っていささか緒戦に手こずった。城址遺構は主郭のある南城と出城の北城、さらに、周囲の山にも砦群が築かれているようだが、金網の柵が設けられ、雑木も生い茂っていて城址全体を把握するのは難しい状態にあった。
とはいえ、南城と北城を隔てる大堀切(千石堀の由来となった)、北城の主郭・腰曲輪、城域を取巻く横堀などが確認できた。南城はといえば主郭であった小山部分に城址碑と案内板が立てられ、尾根筋に堀切址も残っている。山そのものは雑木に覆われているが、ところどころから岸和田方面の街並みが見えており往時は攻め寄せる羽柴勢の動きが目の当たりの見えたことであろう。
千石堀城に拠った紀州勢は得意の鉄砲でもって羽柴勢を果敢に迎え撃ったが、不運にも羽柴勢の攻撃によって火薬庫が爆破して城兵は吹っ飛び、城は陥落したと伝えられている。城としては平山城といっていいもので、数万を数えた羽柴軍をよぞく迎え撃ったものと驚かされる。城址を歩いたところ、火薬庫がどこにあったのか確認することはできなかったが、保存状態は悪くなく身近に戦国合戦を感じられるところであった。

千石-南主郭
上)南城主郭 下左)西方より城址を見る 下右)北城の横堀 

千石-北から見る 千石-北城横堀

つぎの根福寺城は、芥川城・飯盛山城と並んで大坂の三大戦国山城の一つに数えられている規模の大きな山城だ。先の千石堀城を含む岸和田方面に築かれた城砦群に対する詰めの城といっていい立地にあり、実際、城址に登ってみて大阪湾に浮かぶ関西空港までが見える素晴らしい眺望で、前線の城塞群、攻め寄せる羽柴勢の動きが一望で把握できるところであった。
根福寺城は中世の国人松浦氏が築いたもので、山上にあった中世寺院−根福寺と並存するかたちで山城が整備されていったのだという。城域は大堀切で東西に二分され、東側が根福寺、西側が山城として存在していことがよく分かった。城址には大門跡、土塁、竪堀などが残存し、東側には根福寺の石垣址も残っている。この城をもっとも特長付けているのは、南山腹の横堀と竪堀遺構で、おそらく鉄砲の使用を意識して構えられたものであろうと思われる。
城址は全体的に藪化が進んでおり、お世辞にも整備されているとはいえないが、遺構の残存状態は悪くない。今回は藪に阻まれて西尾根筋の堀切、山腹の横堀・竪堀の探索はできなかったが、機会をみつけて再訪したいところだ。

根福寺-眺望
上)西城より大阪湾を眺望 下左)西城と東城を隔てる堀切 下右)東城に残る石積址 

根福寺-堀切 根福寺-石積

最後の烏帽子形城は北方を流れる石川を自然の濠とし、城下を通じる高野街道を押さえる立地にある。
城址一帯は公園として整備されているが、曲輪、横堀、堀切などがよく残っている。とくに主郭を東から南に取巻く腰曲輪と主郭の切岸、主郭・腰曲輪を取巻く横堀とさらに東に掘られた横堀は圧巻である。いま残っている遺構は、全体の印象として近世の城郭に通じる雰囲気ももっている。おそらく、戦国時代にあったものに改修を加え、大坂城の東の備えとして整備されたものであろうと思われた。

烏帽子-切岸
上)主郭切岸と腰曲輪 下左)見事な横堀 下右)北東尾根の堀切 

烏帽子-横堀 烏帽子-堀切

今回登った和泉から河内の三城は、中世寺院と共存しながら戦国山城らしい構造をもった根福寺城、近畿地方の戦国時代における棹尾を飾る合戦が行なわれた千石堀城、そして、城郭が中世から近世へと移行する過渡期の遺構を伝える烏帽子形城、それぞれ特徴のある山城群であった。
一緒に登った面々も一家言のある兵ぞろい、それぞれの城址において 「あ〜だ!こ〜だ!」 と議論が弾ける。戦国倶楽部の山城登りはダイナミック&アカデミックなのである。

posted by うさくま at 21:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 戦国倶楽部
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/43101021
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック