2019年06月08日

丹波国衆の資料を求めて綾部、京丹波を歩く

先日、綾部のKGさんよりいい壺が手に入ったので
「要りませんか?」との連絡をいただいた。
また、志賀郷を領した志賀名字に心覚えがありませんか?と聞いたところ
何やら知り合いに伝来の品を持っている志賀さんがおられるとのこと。
それはぜひ、壺の拝領と併せて拝見したいもの
「綾部に行かずばなるまい!」と機会を狙っていた。

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グンゼ博物館に入ってみた
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KGさん宅への坂道から位田城を遠望

そうだ、来月に予定されている講座の資料収集を兼ねて
綾部に遠出、あれやこれやお世話になろうと決め
一昨日、電話で都合を聞いたところ「土曜日なら」との返事。
あつかましいことではあるが、KGさん宅にお邪魔した。
お茶をよばれ、壺をいただき、志賀さん宅に案内いただいた。
志賀さんのお宅(作業場)は以前に訪問した和久家のお隣さんであった。
見せていただいた志賀家に伝来する品は木片に系図や由緒が書かれ、
かつて祠に祀ってあったものを取り出され保管されているという。

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書かれていることの真偽はともかくとしてKGさんの紹介がなければ
まず拝見できないものであり、眼福にあずからせていただいた。

お世話になったKGさん宅を辞去したあと、せっかくなので京丹波町の和知へ寄り道して、関東御家人の系譜を伝える片山さんの史跡を訪ねようと思い立った。和知の片山氏の史跡を探索するのは二度目のこと、前に来たときは菩提寺東寓寺を訪ね、古墓にお邪魔し、本家といわれる片山家の蔵に打たれていた「巴」紋を撮影させていただいた。

b62052777_1956906147748771_5347034485936357376_n.jpg ホタルブクロ
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菩提寺越しに和知の風景

今回も東寓寺の駐車場に車を停め、農作業をしていた老人(なんと!片山さんであった)に声をかけると「案内しましょう」との嬉しい返事、自宅にご一緒してあれこれ資料を見せていただき、片山株の先祖を祀る古墓へ案内いただいた。さらに、今年のはじめに整備されたという片山氏時代の烽火場、片山株を含む村墓地を案内しようと、軽トラックを出してくださった。

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片山氏の祖を祀る古墓所
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中世の烽火場跡、城址にも見えるが・・・
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烽火場から和知集落を俯瞰

まことにありがたい限りで、尾根先の烽火場よりかつて片山氏が領していた和知郷を俯瞰、もやがかかっていい眺めであった。この烽火場、立地から見ても山城ではないだろうか?と思ったが山城らしき遺構もなく、片山さんも城という伝承はないとのことだった。一族の出野氏は山城を構えているが、本家筋にあたる片山氏は山城は構えていなかったようだ。
中世を生き抜いた片山一党は、明智光秀に逆らった何鹿郡山家の和久氏を追捕すべしという書状を与えられており、丹波国衆の一人として戦国末期まで和知に所領を有していた。そのような武家でありながら、詰めの城を構えていないというのは意外の感はぬぐえなかった。

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中世のものであろう宝篋印塔、五輪塔が集積されている

烽火場を下山したあと、片山株の村墓地へと案内いただいた。圧巻だったのは、かつて集落内に散在していた宝篋印塔、五輪塔をまとめて祀られている光景。その数五十基以上!見たところ中世のものと思われ、片山家と一党の勢力のほどが実感されたことであった。

g62030637_1956905044415548_5340910523997224960_n.jpg 片山株の墓碑

村墓地は新たに営まれたもので、片山家の「三つ巴」をはじめ、野間家の「三つ目結」、栗林家の「輪違いに一文字」、西澤家の「梶葉に一文字」、藤林家の「丸に一文字」など「一文字」を付した家紋が多いのは、西遷御家人片山氏とともに中世を生きた家々ではなかろうか?

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野間家
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栗林家
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西澤家
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藤林家

今日の綾部から京丹波の和知にかけての国衆資料の採取、ゆかりの史跡めぐり、思いがけない収穫があった。何よりも歴史の現場を訪ね、人と出会うことの楽しさを味わうことができた。

posted by うさくま at 11:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史探索
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