2018年12月18日

おもしろゼミナール「国衆と家紋編」の案内者をつとめる

篠山市の公民館事業の一つである「丹波篠山おもしろゼミナール」、
「篠山の中世武家と家紋」と題した一コマの案内者を
引き受けて三年、今日、2018年の本番当日に出役した。

今年のお題は「篠山の中世武家と家紋 again 」。
内容はといえば一昨年に案内させていただいたツアーを
ベースにとして、新たな訪問先、新たなネタを加えたものだ。
正直なところ「二番煎じ」といわれれば辛いところだ。

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とはいえ、『太平記』に足利尊氏を庇護した武家として登場する
曽地の内藤家、大芋衆であろう篠山北東部の諸名字と家紋、
豊臣秀吉の知行宛行判物を所持していた荒木澤山家などなど
今日のために取材を重ねてきた新味は加えることができたと思う。

さて、四季の森会館、市民センター、城東公民館まで次々と
参加者のみなさんをピックアップ。総勢21人プラススタッフ4人
天気はまずまず、おもゼミツアーはスタートした。
一同を乗せたバスは、最初の訪問地となる波々伯部神社へ。

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波々伯部神社では、波多野秀治が祈祷を依頼した古文書、
波多野氏に味方して八上城に籠った波々伯部光吉をはじめ
江戸時代には波部と名乗った波々伯部氏本家の位牌を拝見。
さらに宮司の近松さんのガイドで神社の歴史などを拝聴したうえに
最近、脚光を浴びている中井権次の彫刻を紹介いただいた。

波々伯部神社から曽地の内藤氏ゆかりの地へ移動、その間に
足利尊氏が丹波に落ちてきた歴史を解説、室町時代に成立した
家紋史料に掲載された内藤氏の家紋を破風に打つ内藤家を訪問。
一点残念だったのが、今日のツアーのために尊氏を逗留させたであろう
当時の内藤氏の屋形跡を探索しながら確定できなかったのが心残りだった。

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波々伯部氏、内藤氏に続いて、大渕館あるいは土居の内と
称される中世の佇まいをいまに残す畑家へと移動する。
大渕館は昨年来、いろんな見学会に協力していただいているところだが、
何度お邪魔しても土塁・堀など中世そのままであろう姿は素晴らしい。

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しかも、東方には明智方の陣城があり、北方には
いざという時の詰めの城となる八百里城が控えている。
いまでは、篠山の数ある中世城郭遺構のなかで人気の遺構となっている。

昼ごはんをとったのち、おもゼミ一行は大芋の森本家住宅へ。
大芋は森本家をはじめ大芋衆と目される武士団が割拠していたところであり、
篠山市内でもここにしかない特徴的な家紋がっっている地域だ。
とくに室町時代の家紋史料に掲載される家紋の流れを引くと思われ、
全国的にも珍しい「雁に菊」紋が数種類存在しているところでもある。

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中世史料にみえる大芋という名字もあったようだが、戦国末期、武士団の
中心となっていたのは森本氏のようで、森本家住宅の後方に山城跡があり
敷地の周辺には土塁跡、水濠跡と思われる地形も残っている。
大芋地区は、大芋衆の主城であった豊林寺城跡、山上氏の山上城跡、
中馬氏の中馬城跡なども散在、家紋と併せてなかなかおもしろいところだ。

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大芋の東端に位置する市野々集落に赤門を構える澤山家、
細工所城主であった荒木氏の後裔と目される家で、
伝来する系図が東大史料編纂所のデータベースで閲覧できる。
その歴史をそのままには受け取れないが、豊臣秀吉に仕えて
功を立てた先祖の某が250石の知行宛行を受けている。その文書を
拝見、紹介したかったのだが泥棒によって盗まれたとのこと。
長く留守にされていることもあって止むを得ないといわれたが、
図版などには秀吉の花押も確認されるものだけに実に惜しまれてならない。

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澤山家の墓所で江戸期の墓石に彫られた「細三つ柏」を拝見したあと
最後の訪問地となる福住に割拠していた籾井氏ゆかりの如来寺に移動。
ここまで来て、なにやら心身ともに枯渇状態になったような・・・。
最後の力を振り絞って籾井氏の歴史にふれ、城址を遠望、
境内に建立された籾井照綱の供養塔に参じたのだった。

以上をもって、予定されていた訪問地はすべてクリア!
満足のいく案内ができたのかどうか、毎度、心許無いところだが
まずは、ミッションを終えることができた。まずはよし!としよう。
posted by うさくま at 17:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 篠山歩き
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