2018年06月23日

丹波国氷上郡青垣は遠阪で墓地紋をめぐる

昨年の秋より、丹波国氷上郡青垣町に散在する
お寺の墓地や村墓地にお邪魔して家紋探索を続けている。
青垣町で驚かされるのは「足立」名字の多さと
名字は違えながらも「五本骨扇」紋を使用する家の多さである。

先月、山城見学会に但馬に出っ張った帰り
遠阪峠を越えた青垣町遠阪の西方寺に十年ぶりに再訪。

IMG_4573.JPG 西方寺の石仏(2009.07.23)

お寺後方の山麓に営まれた墓地にお邪魔すると
足立名字の墓石が林立、そのなかに雪山、山中の名字があり、
いずれも「五本骨扇」紋が刻まれていた。

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「丸に五本骨扇」紋を多数派に扇系の家紋がほとんど

今月の17日、出石の此隅山城整備作業に参加作業終了後、出石そばに舌鼓を打ち但馬から丹波に帰っていった。旧道で遠阪峠を越え、予めチェックしておいた青垣町遠阪に散在する村墓地を訪ね歩いて家紋を探索した。
最初に訪ねた集落は丹波国の西北端に位置するところで、集落最奥部の山上には足立氏にゆかりの遠阪城跡が残っている。

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遠くの山の向うは但馬国

集落の墓地は山すその気持ちのよい場所にあり、「山中」名字が多数派で家紋は「藤輪に五本骨扇」紋。

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藤輪に五本骨扇紋

おもしろかったのは清水家で、「上り藤」「五本骨扇」、二つをセットにした「上り藤に五本骨扇」紋が用いられていたことだった。

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下り藤紋
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五本骨扇紋
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下り藤に五本骨扇紋

さらに、遠阪から山垣方面へ南下しながら墓地を訪ねると、いずれも足立姓が群を抜いて多く、ことごとく「五本骨扇」紋が刻まれている。
最後に訪ねた墓地は中世を通じて足立氏が拠り所とした山垣城跡の山麓の墓地で、遠祖にあたる足立遠元の供養塔が営まれている。遠元の墓所の石扉には「扇」と「カタバミ」の紋が刻まれ、近くの墓地はズラリ足立さんで「五本骨扇」紋であった。

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一軒、「三つ扇」紋の足立家があった

日を改めた今日、足立氏の菩提寺と伝わる報恩寺の墓地を訪ねた。
おりから法要が営まれているようで、チョッと腰が引いたが
せっかくここまで来たこととて墓地にお邪魔させていただいた。

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お寺周辺の山麓に営まれた墓地は、やはり足立姓が多い。
家紋はと見ると、「五本骨扇」紋を絶対的多数派に、「カタバミ」紋も目立った。

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三つ扇紋の足立さん
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剣カタバミ、カタバミ紋足立さんも・・・
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もはや定番の「五本骨扇」紋

報恩寺、山側の墓地はよく整備された昔ながらの佇まいが気持ちがよかった。
何よりも昨今の公園墓地というか霊苑にはない、
その土地に根ざした家々の墓であることが嬉しかった。
ただ、立派な墓所が荒れ放題になっている所もめだち、
いま社会問題化しつつある墓所の継続が、
ここでも避けられない現実となっていることが実感された。

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報恩寺後方より足立氏が本城とした山垣城、支城烏帽子山城を遠望

何よりも報恩寺さんそのものが無住のように見え
以前、訪れた時には賑やかな声のした保育園もなくなっていた。
たった10年ちょっとのことで、過疎化はその度合を深めていたのだった。
地域の中心であった由緒あるお寺、ともに生きてきた家々の墓地、
その前途は楽観できない深刻な状態というしかないようだ。

● 訪ね歩いた遠坂から山垣の墓地
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● 足立名字と扇紋の比率
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今年の二月だったかの神戸新聞に、「足立率3割9分2厘」という記事が出ていた。その高率に驚いたが、昨年来、青垣町の墓地を訪ねてみて「なるほど」と実感した。しかし、足立氏が本拠とした遠阪・山垣のあたりではもっと数字が高いのではないかと思ったことだった。

IMG_1350.JPG 神戸新聞

以前、青垣町を「足立姓のメッカ」と書いて、関東方面にお住まいという足立姓の方からお叱りを受けたことが思い出されるが、改めて丹波国氷上郡青垣町は「足立姓」のメッカだ。

posted by うさくま at 16:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 家紋
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